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インタビュー:TSFW総合司会 鈴木ともみ氏「東京サステナブル・ファイナンス・ウィーク開催に向けて」

30 SEPTEMBER 2025インタビュー

インタビュー:東京サステナブル・ファイナンス・ウィーク開催に向けて

FinCity.Tokyoは10月15~24日、サステナブル・ファイナンスの多彩な側面に焦点を当てる、毎年恒例の東京サステナブル・ファイナンス・ウィーク(TSFW)を開催します。総合司会を務める鈴木ともみ氏に、今日増しているTSFWの重要性や、サステナブル・ファイナンスをさらに推進するために東京が果たすべき役割について、聞きました。

今年のTFSWの概要や、このようなイベントがなぜ今重要なのか、教えてください。

この期間で開催されるイベントやシンポジウムには、ビジネスの最前線で活躍するビジネス向けと暮らしや資産形成に役立つ一般の個人向けのプログラムがあります。
このように『Tokyo Sustainable Finance Week(TSFW)』は、あらゆる層の人たちにメッセージを伝え続けている点が特徴的です。
そして、オープニングを飾る初日の15日に開催されるのが国際シンポジウム『Tokyo Sustainable Forum』です。今年で6回目を迎える『Tokyo Sustainable Finance Week(TSFW)』の中核を担う一大イベントです。
『日本のサステナブルファイナンス戦略を世界へ』をテーマに、行政、金融、経済界から世界のリーダーが東京に集結します。このイベントは、東京が持続可能な社会を実現していく道筋を見通し、アジアの金融ハブとして戦略的なアプローチを探ることのできる貴重な機会になると思っております。

総合司会を務められるにあたって、どのような準備をされていますか。

『Tokyo Sustainable Forum』は東京がアジアの金融ハブとして、東京から持続可能な社会の実現に向けた新たな道筋を切り拓くことを目的として議論を交わす貴重な場です。
そのような有意義なイベントにおきまして総合MCとして関わらせて頂くのと同時に、私自身も2017年から国際金融都市・東京構想をテーマの一つに掲げた情報番組『Tokyo Financial Street』(STOCK VOICE TV)のキャスターを務めつつ、東京から持続可能な社会の実現に向けた様々なメッセージをお伝えしてまいりました。
今回の『Tokyo Sustainable Forum』に向けましても、東京国際金融機構(FinCity.Tokyo)マネージャーの東海林美咲さんをゲストにお迎えし、このイベントの特徴やポイント、意義について、多くの皆様に向けて詳しく発信しております。
番組内容はアーカイブでご覧いただけますので、ぜひご確認いただけましたらば幸いです。
https://youtu.be/fE6GR0TVxaw?si=aG47hl4gOfQJ7x0O

このイベントを通じて伝えたいテーマや洞察は、どういったことでしょうか。

今回のイベントも日英同時通訳のハイブリッド開催となりますので、世界中の皆様に注目して頂ける貴重な機会です。
そうした場で、東京が国際金融都市として着実に前進していること、また、アジアの金融ハブとして持続可能な社会の実現に向けた新たな道筋を切り拓くために積極的に取り組んでいることを世界の皆様にお伝えしたいと思います。
国内外を問わず、日本の強みを活かした戦略的なアプローチを共に構築して頂けるよう、熱意をこめて発信できればと思っております。
日本の投資家は、グリーンファイナンスを積極的に採用していますが、世界では否定的な意見もあります。この点どのようにお考えですか。
世界では「分断」というキーワードが注目され続けていますが、日本の投資家がグリーンファイナンスに取り組み続けている一方で、世界の他地域で反発が生じている分断の状況は、サステナブルファイナンスの分野においても生じていることだと思います。
各国の政治的・経済的・文化的な背景の違いなどもあり、アプローチの多様化が反映されているのも要因の一つでしょう。
​ そうしたなかで、日本のグリーンファイナンスは、政府の支援と協調的かつ漸進的なアプローチが特徴的です。​日本政府は「GX」戦略を掲げ、脱炭素化に向けた公的・民間投資を促進しています。特に、世界初のソブリン・トランジション・ボンドを発行するなど、トランジション・ファイナンスの領域で国際的なリーダーシップを取ろうとしています。
ESGを長期的な視点で継続するアプローチは、今、世界の他地域で生じている一時的な反発に左右されることなく、持続的な資金の流れを確保するために必要なことです。
​グリーンファイナンスは、環境保護だけでなく、長期的なリスク管理とイノベーションによる成長機会の創出という経済合理性もありますので、長期的にはこの価値が広く認識されることが期待されます。
グリーンファイナンスは単なる金融商品としてだけではなく、社会全体の価値観の変革や経済システム全体の移行においても、議論と実践を推進すべき重要な課題であると私自身も考えております。

日本、特に東京がグリーン・ファイナンスの中心地(ハブ)として適しているとお考えになる理由は何ですか。

「最適」かどうかは定義にもよるかと思いますが、東京はアジアにおけるグリーンファイナンスの主要なハブとなる基盤と優位性を持っていると感じております。
​特に東京が持つ「トランジション・ファイナンス」の優位性と政治的安定性は、他のハブにはない独自の強みとなるのではないでしょうか。
​東京のトランジション・ファイナンスのノウハウは、アジア全体の脱炭素化を支援する拠点として大きな役割を果たすことができるでしょう。
東京は世界トップクラスの経済と金融市場のインフラをすでに持っており、且つ、国内には豊富な貯蓄、資金があるため、これらのマネーをグリーン・サステナブルな投資に振り向ける潜在力があると言えます。
政治・法制度が安定しているなかで、長期的なグリーン投資を呼び込むことも可能です。
東京は、「グリーンファイナンス」と「トランジション・ファイナンス」を共に提供できるアジア特有の金融ハブとして独自の地位を確立し得る拠点であると考えております。

【鈴木ともみ】

経済キャスター、国士舘大学政経学部兼任講師、早稲田大学トランスナショナルHRM研究所招聘研究員、経済学修士、日本記者クラブ会員記者、ファイナンシャル・プランナー。
地上波初の株式市況中継TV番組(東京MX・三重テレビ・サンテレビ)『東京マーケットワイド』『WORLD MARKETZ』、『Tokyo Financial Street』STOCKVOICE TV)にてキャスターを務める他、TOKYO-FM、ラジオNIKKEI等ラジオ番組にも出演。NIKKEI STYLE、マイナビ、FinTech Journal、日経QUICK等にてコラムを連載。国内外の政治家、企業経営者、ハリウッドスター等へのインタビュー多数。主な著書『株式投資・新NISA 損をしない投資に大切な基本100』(アルソス刊)『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。『資産寿命を延ばす逆算力』(シャスタインターナショナル刊)。

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