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インタビュー:日本のアクティブ投資家の目を覚ます (服部 経治氏 投資会社シックスストリートのマネージング・ディレクター兼日本代表 キャピタル・フォーメーション・アンド・ストラテジー/FinCity.Tokyo理事)

11 MARCH 2026インタビューニュースレター

投資会社シックスストリートのマネージング・ディレクター兼日本代表 キャピタル・フォーメーション・アンド・ストラテジーである服部経治氏に、日本の投資家のリスク・リターンの考え方の変化と、市場にアクティブ投資の思想をもたらすために彼がどのように努力しているかについて聞きました。

貴方はシックスストリートにとって初の日本での現地採用者です。会社について、そして日本での展望についてご教示ください。

シックスストリートは2009年に設立され、運用資産総額は1,250億米ドル以上を誇るグローバルな投資会社です。300名以上の投資プロフェッショナルを含む700名以上のチームメンバーが、250以上の機関投資家をサポートしています。日本はシックスストリートにとって新たな市場ではなく、早い段階から地域の著名パートナーと協業してきました。

シックスストリートは日本の投資家の皆様に、規模の大きさだけでなく、日本で一般的に見られるパッシブ運用ではなく、慎重な投資アプローチを提供しています。だからこそ、シックスストリートは世界中の多くの主要機関投資家をサポートして来られたのです。

シックスストリートのもう一つの強みは、徹底した「ワン・チーム・カルチャー」です。投資家の皆さんに最適の投資機会を提供することが、全社員の共通のミッションなのです。全員が自らの役割を持ちつつも、シックスストリートのプラットフォームを跨いで協力することに献身的であり、投資家の皆さんは資産運用会社が一体となって業務を遂行することを望んでいるため、これは非常に重要です。

シックスストリートが日本へのコミットメントを強化している理由は何でしょうか?

日本は、シックスストリートにとって重要な優先市場です。そのため、この流れは今までの延長として自然な動きであり、地域で培ってきたリレーションシップ強化の次の一歩となります。シックスストリートは、地域における資本形成と投資における重要な機会を見据えています。シックスストリートは、強い意志を持って日本進出を進め、効率的な運営を心がけています。私は、シックスストリートのチームと協力し、会社の強みを最大限発揮してこの地域におけるパートナーシップを深めていくことを楽しみにしています。

FinCity.Tokyo の理事として、どの様な役割に務めていますか? 

私は常に、世界で上手く機能しているものと日本に欠けているものの橋渡しをしたいと思っていました。私は日本で生まれ育ちましたが、キャリアの大部分を海外で過ごしたため、両方の考え方を共有しています。ニューヨークの会計事務所で現地採用として働き始め、その後MBAを取得し、ウォール街に移りました。そこで約10年を過ごした後、日本に戻り、FinCity.Tokyo(以下、「FCT」)について知り、自分が貢献できると感じました。

東京都庁やFCT、そしてその他のメンバーの方々とお会いするのが本当に楽しいです。皆さん、使命感がとても強く、できる限り貢献したいと思っています。

これは間接的に、私がシックスストリートで実現したいこととも合致しています。根本的に、東京を国際金融ハブとして推進することは、現在日本に無いものを持ち込むことであり、これはシックスストリートが日本市場へのコミットメントを深める中で目指していることと本質的に同じです。

日本では資産運用業が急速に成長しています。この発展において、東京とシックスストリートの位置づけについてどうお考えですか?

日本の膨大なタンス預金についてはこれまで何度も議論されてきました。しかし、過去30~40年間、その資本を活性化させる政策と知見が欠如していました。また、円高が進んだことで、資本が海外に流出しました。
今は、対照的に日本の機関投資家によるオルタナティブ投資が1000億ドルを優に超えています。5年前は半分以下でしたが、今後も成長が続くことが見込まれています。つまり、日本におけるオルタナティブ投資の成長は力強いということ、そして日本の投資家の資金を預かりたい投資運用会社にとっては、より厳しく審査されることを意味しており、投資家はより慎重に投資先を選ぶようになるでしょう。
リスク・リターン重視の考え方へと人々が移行しつつあるこのトレンドに、私は大きな期待を抱いています。現場にどれだけの人材がいても、資産規模がどれだけ大きくても、日本の投資家は高いリスク調整後のリターンを提供できる運用会社を求めています。国際金融ハブとしての東京の重要な役割は、こうした資産運用のための健全な成長環境を提供し、このトレンドを支えることだと考えています。そして、私個人、そしてシックスストリートは、まさにこの点において深い専門知識を活かして貢献していきたいと考えています。

東京の金融エコシステムは絶えず進化しています。投資家や資産運用会社をさらに惹きつけるために、東京がより良くできる分野は何でしょうか?

これには様々な側面がありますが、機関資本であれ政府資本であれ、依然として資本の使い方がキモです。すべてが国の富に関わってきます。富の還元力を強化することが、日本の究極の課題だと思います。

一つに、日本にはこれを促進する原動力が欠けているということです。例えば、日本には政府系ファンドがありません。国の投資機関として海外に投資し、それを日本国民に還元する仕組みがないのです。

もう一つの側面は、投資への考え方です。日本では根本的に、資本を増やすことよりも、維持することの方が重要視されています。だから、まだ大量のタンス預金が眠っていると言われるのです。 これは、米国やシンガポールなどに比べて依然として遅れている日本の金融リテラシーにも関係あります。

現在、政府や金融機関の取り組みにより、人々はより高いリターンを得られるよう、その資本を解放しつつあります。日本での投資は受動的(パッシブ)になりがちですが、それでも非常に良い傾向です。投資資本の増加は、人々の金融リテラシーの向上につながり、NISA口座はまさに好循環を生み出しています。人々はNISAを開設し、資金が増えていくのを目の当たりにし、金融リテラシーを高め、徐々により賢明な投資家へと成長していきます。そしてその結果、人々は資金運用を誰に委託するかをより慎重に選ぶようになります。それは、運用チームの規模ではなく、実際のリターンと実績に基づくものになるでしょう。私はこれを「選択肢の民主主義」と呼んでいますが、今、日本ではこうした流れが生まれているのです。

最後に、東京への進出を検討している海外の資産運用会社や投資家へのメッセージをお願いします。

日本のリスク・リターン特性は必ずしも特異ではありませんが、外国人投資家や資産運用会社は日本の文化やビジネスマインドセットを考慮する必要があります。概念理解の違いがビジネスの障壁となる可能性があるため、ローカライズは非常に重要です。忍耐強く、誰と協力すべきかを理解すれば、有望な市場が拓かれるでしょう。

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