CONTACT
JOIN US
en_US
MEMBERS
Facebook
Twitter
LinkedIn

ACTIVITIES

インタビュー:AI戦略で持続可能なデジタル化を支える

25 MARCH 2026インタビューニュースレター

LSEGの日本代表を務める平山 竜氏に、東京の持つ独自のAIの強みについて聞きました。

LSEGの日本代表として、日本の金融業界におけるLSEGの役目は何でしょうか?

LSEGは、グローバルな金融市場インフラおよびデータ・プロバイダーとして、急速に変化する日本の金融市場において、デジタル・トランスフォーメーション(DX)とグローバル化を支える戦略的パートナーです。

LSEGは、データ・アナリティクス、金融取引・クリアリング、インデックス、リスク・スクリーニングのソリューションを世界170ヵ国以上、4万社を超えるお客様に提供しており、マルチアセット金融取引のライフサイクル全体を通じて、お客様をサポートしています。日本の市場において、金融サービスのAIによる変革、プライベート資産への関心の高まり、そして取引のさらなる国際化・デジタル化が進む中、LSEGはこれらの領域において、お客様に強力な製品・サービスを提供していくことを目指しています。

日本はLSEGにとって重要な市場であり、約300人の社員を擁し、1,000社を超えるお客様と取引をさせていただいております。また、当社の戦略上きわめて重要な拠点の一つとなっており、投資を継続しているところです。さらに、お客様間でのブランド認知のさらなる向上にも引き続き取り組んでまいります。例えば、極めて初歩的ですが、社名をカタカナで「エルセグ」という呼称で認知していただくとともに、当社のビジネス全体を理解していただけるようにしていきたいと考えています。

東京を国際的な金融都市として発展させていくというFinCityのミッションは、まさにLSEGの日本における目標に合致するものです。日本の金融機関の国際化のサポートだけでなく、グローバルな金融市場インフラおよびデータ・プロバイダーという立ち位置を活かして、知見の共有や海外金融機関と日本を繋いでいくことで貢献していきたいと考えています。

 

平山さんはGoogle を含むソフトウェア業界での長い経験をお持ちです。過去の経験からの学びを、どの様に日本の金融界に応用できるとお考えですか?

私はキャリアの前半を金融、後半をTechの世界で過ごし、金融機関モニタリング、金融市場分析、投資銀行業務、M&A運営、ベンチャーキャピタル、メディアのデジタル化、デジタル広告、クラウド・AI戦略サポート、包括的戦略提携など、様々な分野を経験してきました。

この間、金融市場の状況、コーポレートガバナンスの考え方も大きく変わりましたし、テクノロジーの世界では、インターネットの隆盛、SNSの市民権獲得、クラウドのメインストリーム化、AIの飛躍的な進歩など、挙げればキリがないところです。

私個人の見解では、金融の進化はテクノロジーの進化と切ってもきれない関係にあり、テクノロジーの進化にデータは不可欠です。これらは極めて親和性が高く、Techの世界で学んだことを金融に活かすというよりは、違和感なく溶け込んでいくということなのではないかと思います。

日本のデジタル化について多くの議論が行われています。平山さんから見て、どのような進歩が見られますか?また、まだどのような課題が残っていますか?

日本のデモグラフィーや技術立国としての歴史を考えれば、世界の他の地域に比べて技術革新と規制のバランスがよく、特にAIの分野では、発展の素地が整っています。

AI・ソフトウェア開発の中心地としては、シリコンバレーや中国が注目されがちですが、日本にも豊富で高度なエンジニア人材の基盤があり、活発かつ成長を続けるスタートアップ・エコシステムが存在しています。さらに、日本には、AI・ソフトウェアの開発のみならず、これらの技術をどのように実務で使うかという点においても、世界をリードすることができると信じています。

クラウド化・AI化にあたっては、電力消費などがもたらす環境への影響も合わせて考える必要がありますが、日本はサステナビリティへの取り組みも先進的であり、持続可能なデジタル化の見本を示せるのではないかと思っています。

Tokyo Sustainable Finance Forumで、AI とサステナビリティに関するセッションのモデレーターを務めましたが、現在および長期的な視点で、サステナビリティに向けた資金動員において、AI にどのような機会があると思いますか?

金融において、AIとサステナビリティには多くの交差点があるかと思います。

サステナブルファイナンス自体のデジタル化に加え、デジタル化に伴う電力消費の抑制や環境影響の緩和、金融とAIを活用した顧客企業のサステナビリティ施策の支援、そしてAIによるサステナビリティの進捗度の可視化などが挙げられます。

こうした分野の多くでは、基礎的なAIの機能がすでに運用段階にありますが、さらにAIの進化に伴って、今後はこれらの取り組みがより大きなインパクトと具体的な成果を生み出していくと見込んでいます。

今後、東京が金融ハブとしてどのように進化すると思いますか?

東京が今後も世界の有数の金融ハブとして進化を続けていくためには、グローバルスタンダードに適合することと同時に、東京ならではの強みを明確に打ち出していくことが重要かと思います。

前者について、LSEGは、ロンドンに本拠地を置くグローバル金融市場インフラおよびデータ・プロバイダーとして、日本の官庁・公共機関とも連携をさせていただいています。当社のMarkets部門では、近年、ロンドン証券取引所では新たにプライベート・セキュリティーズ・マーケット(非上場証券の取引市場)の運営をはじめ、ブロックチェーンを活用した取引インフラの構築、クリプトカレンシー(暗号資産)取引向けの現金決済プラットフォームの構築など、さまざまな革新的な取り組みを進めてきました。今後も、これらの取り組みを通じて得られた知見や経験を共有できるように努めてまいります。

後者の東京ならではの強みについては、先ほども触れましたが、日本はAIの開発と活用の両面で有利なポジションにあると考えています。AIの活用でリーダーシップの役割を果たすことは、投資の獲得にもつながってくると思います。当社のAI戦略である「LSEG Everywhere」のもと、LSEGはAI時代において、革新的なプロダクトと戦略パートナーシップを通じて、信頼できるデータを、お客様が必要とする形で、必要なタイミングで提供していきます。マイクロソフト社、オープンAI社、アンソロピック社、データブリックス社、スノーフレークス社などとのパートナーシップで示しているように、オープンなエコシステムを構築していくことがLSEG戦略のDNAです。今後も、日本のAI活用の促進と加速を支援する取り組みを継続してまいります。

このウェブサイトではサイトの利便性の向上のためにクッキーを利用します。
サイトの閲覧を続行されるには、クッキーの使用にご同意いただきますようお願いします。お客様のブラウザの設定によりクッキーの機能を無効にすることもできます。